グラスワンダーについて

外国産馬であるグラスワンダーは、その馬っぷりの良さからデビュー当初から大変に期待され、実際にその期待に応える競争成績を残していった。 尾形厩舎に所属し、デビュー戦、OPのアイビーSと連勝し、早速に重賞の京成杯に臨む。 クリールサイクロン、タケイチケントウという新潟と小倉のチャンピオンを差し置いて単勝1.1倍の人気に推され、その期待に応えて6馬身差のレース振りを見せて度肝を抜くメジャーデビューを果たしたとも言える。

朝日杯にこの後は進むが、単勝1.3倍とまたしても大きな期待を寄せられ、マウントアラタがとんでもないペースで逃げても動じることなく、2馬身半差の優勝、勝ち時計1:33.6はリンドシェーバーのレコードを0.4秒やぶる素晴らしいもの。 この優勝で、当馬の実力が完全に知れ渡るものとなったのである。

だがこの後はアーリントンカップを目指して調教を積むも右第3中足骨骨折を発症、春は全休となった。 復帰は毎日王冠であるが、良化途上であったかサイレンススズカの5着。アルゼンチン共和国杯で復活をアピールしようとするが、ユーセイトップランの6着。 有馬記念にこの後は臨むが流石に人気を落とたが、ここで復活をする激走を見せ、メジロブライトを抑えて優勝した。 年明けは中山記念から始動予定も、筋肉痛で回避、大阪杯 で復帰をしようとするも、今度は馬房内で暴れて左目下を切り、縫う怪我を負って回避。京王杯SCまで復帰がずれ込むが、推定上がり3ハロン33.3を使ってエアジハードを差し切った。

安田記念は1番人気で臨むも、エアジハードに最後鼻差差されて惜しい2着。 宝塚記念に向かうが、夏負けの兆候で順調でないという報道がなされ、また、天皇賞勝ち馬のスペシャルウィークの出来が良いので2番人気に落ち着いた。 だがレースでは、執拗にスペシャルウィークをマークした当馬が直線で3馬身抜け出し、むしろ当馬の最良(ともいえる)のパフォーマンスを演出するレースとなったのである。

秋は毎日王冠から始動し、メイショウオウドウの差しを鼻差凌いで辛くも勝利。この後JCを予定していたものの、左肩のは行を発症、無理をせずに回避が決まった。 有馬記念には間に合うが12キロ増で到底絞れているとはいえず、人気を落とす。だが差してくるスペシャルウィークを鼻差凌いでグランプリレース3連勝。結局スペシャルウィークには先着を許さなかった。

年明けてこの年で引退を決めて、最終目標が凱旋門賞と設定される。だが緒戦の日経賞では18キロ増がたたったか、6着。 京王杯SCでは出遅れて9着、宝塚記念はレース中に骨折していたらしく、テイエムオペラオーの6着と2000年は散々であった。

13億8千万円のシンジケートが京王杯前に組まれ、その価値を落とさないためにも宝塚記念で負けたら引退を公言してでの敗戦であった。直接に骨折が引退の要因でもあるが。 当馬の愛称は何故か「(栗毛の)怪物」。朝日杯でマイルを1:33秒台で駆け抜けたからでしょうか。同期のスペシャルウィーク、エルコンドルパサーとともにどの馬が一番強いか論議が交わされ(というか99年の年度代表馬は何だろうという題目であるが)、今ひとつこの両馬から比すると分の悪い立場にいる。 あまり順調に使えていなかったしね。他に同期で当馬と共に走った馬には、アグネスワールドとかマイネルラヴとか、セイウンスカイ、キングヘイローなどというG1勝ち馬もいる。 結局、当馬が完全な仕上がりを見せてレースに出てきたのは、2歳時くらいなんでしょうか。よく左回りはいまいちのレースをするという評だが、確かに良く負けている。

馬体調整に苦しんだ馬で外厩設備が整った現代であれば相当な活躍が見込めただろうとも言われている。 体重を減らすために予定外に多く積んだ調教が原因で脚下の故障につながったという批判も一定数あった。

2ちゃんねるでは「ブタ」などと揶揄されたことも体重維持に苦しんだことを象徴しているだろう。 しかし、そのポテンシャルの高さは名マイラーのモーリスに受け継がれ系統拡大に大きな期待がかかるところだ。

グラスワンダー血統

競走馬名:グラスワンダー

血統:父シルヴァーホーク 母アメリフローラ(ダンチヒ)

父のシルヴァーホークはロベルト産駒の名種牡馬で、当馬のほかにベニーザディップやムタファウェク、ホークスター、レディインシルヴァー、シルヴァーエンディングが競走、繁殖で活躍している。 母のアメリフローラは未出走。母系自体は素晴らしく、シングスピール、ラーイ、グランドオペラ、グローリアスソング、セイントバラード、ヒシナタリーなどとは同牝系。 当馬は米国のセールで日本人に購買されて競走馬として日本に輸入されるが、その時には25万ドルの高値がつけられ、アラブのモハメド殿下との競り合いの末の落札であるという。

グラスワンダー産駒の特徴

グラスワンダー産駒は、 成長力に乏しい面はあるが完成が速く早い時期からの活躍が望める。 馬体は、ガッチリして硬さがある。 柔軟性のある母父サンデーサイレンスとの親和性は高い。

ジャパンカップを制したスクリーンヒーローから香港マイルなどを制した名マイラーのモーリスが誕生している。 安定感こそないものの一発の爆発力で血をつないでいくロベルト系の地力を感じさせる出来事と言えるだろう。 圧倒的な筋力で制するロベルト系種牡馬は短距離で血をつないでいくことも十分に考えられる。 サンデーサイレンス系の瞬発力には敵わないが、体力が必要になるシーンでのロベルト系の底力は健在だ。

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